カフェ事典コーヒー雑学
Text by E.Kitazawa



この数年日本の喫茶事情、
様変わりしたのには時代を感じさせられる人も多いことでしょう。
まず、ヨーロピアンスタイルのカフェ
これはセルフサービスが多く人件費を抑えコーヒーの価格を
安くしている点が特徴。
オフィス街の昼休み、夕方の通勤時間などカフェは満員だ。
一方では、1杯500円以上のコーヒーをおく喫茶店は、
座り心地の良い椅子と心温まるサービス、
豊富なメニューが特徴の日本スタイル

どちらの店も、一杯に入っている。
TPOに応じて使い分けられているのが良く分かる。
貴方は、どんな時に利用しますか?
(2003.5・6)



コーヒー好きで知られるドイツ国民。
ハンブルグに17世紀後半ロンドンの商人がコーヒーハウスを開き
あっという間に全土にコーヒーが普及したと伝えられている。
多額の外貨が流失することになり、これに悩んだ当時のフレックス王は、
『コーヒーは庶民の飲み物にあらず、貴族の飲み物である』
コーヒーを特権階級だけに許し、
庶民には厳しく取り締まるという方法を取った。
そこでバッハが
『コーヒーカンタータ』
作り抗議の意を示したのは有名な話。

(2003.3・4)




最近或るホテルマンにコーヒー豆の美味しく飲める期間は?との質問を受けた。
一般には粉の状態で2週間、豆の状態で3〜4週間程度であろう。
理由を説明しよう。
コーヒー豆を焙煎すると豆の
繊維中に香気性の炭酸ガスが発生する。
当然時間がたつにつれ、少しずつガスが抜けてしまうのだが、
抜けきる前が良しとされる。

当然焙煎したては香気性の炭酸ガスが多いので、
粉にする時の香りも素晴しいし、コーヒー抽出時も粉がよく膨らむ
が、
時間とともに香りも膨らみも段々と失ってしまいます。
(2002年11・12月)



殆どの人が一度は経験していると思われるのが、めまいや立ちくらみ。
実に嫌なものですね。最近読んだ本の中に
コーヒーがその予防に役立つと書いてありました。

少し紹介しますと急に立ち上がった時に目の前が真っ暗になってしまう症状を、神経調節性失神と言うそうです。このような失神を引き起こす原因は、同じ姿勢や長時間の起立・恐怖感などで急激な刺激により血圧低下を招き、失神に至るとの事です。
コーヒーには、鎮静作用・中枢神経を刺激する作用・心拍数を高める作用があり、失神の原因になる血圧低下を防ぐ働きをしてくれるようです。
立ちくらみの頻度を減少させたい人は、まずはコーヒーを
2002年9・10月) 


明治時代、コーヒーは特権階級の一部の間で愛飲され庶民の間では、
高嶺の花だった様です。
1899年インスタントコーヒーが、
日本人化学者であった加藤サトリ博士により

発明され
1920年代〜1940年にかけて爆発的に庶民に広がりました。
しかし第二次世界大戦が勃発しコーヒー豆が輸入停止になり
一時低迷期になりましたが、戦後コーヒーの需要はハイスピードで伸び、
世界第三位の消費国に成長し今も拡大しつづけております。
最初は単なる嗜好品から広まり現在は、
生活に無くては成らない必需品と成っております。
2002年7・8月


    コーヒーが日本に持ち込まれたのは、17世紀長崎が最初と言われて
    おります。
    18世紀になり、オランダとの貿易に関わった商人や通訳たちに飲まれていた
    と文献に残されております。以来鎖国の影響もあり200年にわたりコーヒーが、
    庶民に普及することはなかったようです。
    しかし、コーヒーの優れた効能は医師達により証明されており当時の文献に
    
『かうひいは脾 (ひ) に運化し、溜飲を消し、気を降ろす。
                      よく小便を通じ、胸脾を快くする』

     とコーヒーの健胃作用や利尿作用に効果的などとつづられております。
                         (2002年5・6月)

コーヒーの宣伝活動の一端を担ったのが、
イスラム聖職者シーク・ゲルディンという人物。1454年、エチオピアを旅行した際、
効能を知りました。帰国後体調を壊し、コーヒーを取り寄せ
飲んでみたところ、たちどころに回復したため、その効能を宣伝して歩いたようです。
 以後、コーヒーの話題は各地をめぐり、1570年代にヨーロッパに到着しました。
当時のイギリスは青少年のアルコール依存症が
社会問題化しており、その依存症追放のため

に積極的にコーヒーを用いたといわれています。その後150年余後、
日本に持ち込まれ庶民に普及しはじめたのは、1920年代になってからです。
(2002年3・4月)

コーヒーに関する文献を最初に残したのは
アラビア人医師ラーゼス(850年生〜922年没)という人物。
「バンカム(コーヒー)は熱く口当たりよき飲み物なりて、
胃にもきわめてよし」という記述が文献にあり、
ラーゼスがコーヒーの持つ薬効にきわめて精通していた事が分かる。
また、コーヒーを治療薬として患者に与えていたよう。
このように、コーヒーは1000年以上も前から私達人間に深く関わっていたのだ。 
(2002年1・2月)

二日酔いは何度経験しても嫌なものですね。
二日酔いの時の頭痛は、
アセトアルデヒドと呼ばれている物質が原因で
脳の血液循環不良によって起こると言われております。
そこで有効なのが、コーヒーに含まれているカフェインです。
そのカフェインによって利尿作用が働き
二日酔いの原因であるアセトアルデヒドを身体の外に追い出し
脳の血液循環を良くします。
やがてつらい頭痛が解消されるでしょう。
飲みすぎでズキッときたら、まずはコーヒーを飲むことをお勧め。
(2001年11・12月) 

肥満でお悩みの方、ダイエットをしている貴方に朗報です。
コーヒーに多く含まれているカフェインは、
脂肪を分解する働きをもっていることを御存じですか。
コーヒー1杯を飲むだけで
約2分間のジョギングをしたのと同じ程度のエネルギーを消費させる働きがある
と言われています。
美味しいコーヒーを飲んでやせることが出来ればこんなに良いことはありません。
美味しいコーヒーとバランスの取れた食事と十分な運動で
ヘルシーダイエットに挑戦してみては?
(2001年9・10月)

夏も近づいて来たせいか、
最近おいしいアイスコーヒーの作り方
教えてほしいとよく聞かれるようになった。
毎年この時期になると答えているのだが、どうも忘れてしまうらしい。
もう一度確認の意味で説明しよう。
アイスコーヒー50g(深煎りのもの)を使い3人分のコーヒーを抽出した後、
氷240gを入れ急激に冷やす(出来上がり600cc)。
ポイントは熱いコーヒー液に氷を加え急冷することにより、
香りを液体に封じ込めること。
又、加糖にする場合はコーヒーの熱いうちに砂糖を加えると良い。
出来たアイスコーヒーにブランディーを香り付けに少々などや
グラスに入れる氷もアイスコーヒーで作るとコーヒーが薄まらなくてよい。
(2001年7・8月)

香港生まれの『香港コーヒー』がブームに成っているらしい。
調べてみるとコーヒーとミルクティーのブレンドのこと。
ご存じの通り香港は少し前までイギリス領であり、全く無関係では無い様だ。
現在では台湾などアジア各地で人気上昇とか貴方も挑戦してみては?

材料 (1人分)
深入りコーヒー 100cc
紅茶の茶葉1人分 3g
牛乳 100cc

作り方
深入りのコーヒー豆10gを使い100ccの抽出液を作る。
次に小鍋に茶葉と牛乳を入れ火にかけ、2〜3分温める。
(ポイント:牛乳は沸騰させてはダメ)
茶こしでこし、両方を注ぎ合わせハイ出来上がり♪
(2001年6月)

コーヒー豆の煎り方には7つの方法がある。
では、その7つの特徴を説明しよう。
1.ライトロースト……最も浅い煎り方でコク・香りが少なく色は小麦色
2.シナモンロースト……浅煎りで色は月桂樹色
3.ミディアムロースト……アメリカンコーヒーの煎り方、栗色
4.シティーロースト……最も標準的でコク・香りとも良い
5.フルシティロースト……深煎りでアイスコーヒーに向いている
6.フレンチロースト……表面に脂肪がにじみ、濃いアイスコーヒーやカフェ・オレに向いている
7.イタリアンロースト……最も深い煎り方でカプチーノに向いている
(2001年5月)

インスタントコーヒーの生みの親は、化学者である加藤博士。
1899年、彼はシカゴに住んでいた時、
真空乾燥方式でコーヒーの結晶を作ることに成功したと言われている。
では、製造方法を説明しよう。
インスタントコーヒーには、2つの種類がある。
1つはスプレードライ製法、
これは大型のパーコレーターで濃いコーヒー液を抽出し噴霧する。
そこに、200度近い熱風を吹き付け瞬時に乾燥させ成分を結晶化させる。
もう1つはフリーズドライ製法で、抽出した液をマイナス40度まで冷やし
真空にすると水分だけが昇華し成分だけが結晶化する方法だ。
(2001年4月)

その昔 コーヒーは、
真っ赤に熟した実を、そのまま食べていた
時代が長く続いていた。
13世紀になり革命がおこった。
それは、火を用いて煎るという行為つまり『焙煎』である。
コーヒーの種子は火を用いて煎ることにより
はじめて芳醇な香りや苦み・酸味が出るものであり、
本来ならば美味しいコーヒーでも焙煎により旨くもなりまた、まずくもなる。
つまり焙煎が大きく左右するのである。
ある人はこの行為を『火の洗礼』と呼んだそうだ。
真っ赤な炎で煎られてコーヒー豆がその正体を表わした時、
あの何とも言えない芳醇な香りが出来上がるのである。
(2001年3月)

 コーヒーを飲むと肌が美しくなる
という話を聞いた事がありますか?
コーヒーには、カフェオールという成分が入っており
この成分は女性の肌荒れの大敵、便秘を直す作用があるといわれております。
もちろん飲んですぐ効果が出るというものではありませんが、
上手に飲めば便秘や肌荒れの防止に効果的の様です。
 古くはヨーロッパの国々でも『コーヒーは肌をきれいにする』と伝えられており、
年頃になると飲む杯数が増えるようです。
いい女になるために、さてもう一杯いかがですか。
(2001年2月)

 食後に飲むコーヒーは、何故か不思議と満足感を与えてくれる。
特に肉料理の後には、必ずといって良いほどコーヒーが出る。
これには理由があり、
カフェインが胃液の分泌を促進することと
ワインと同様にアルカリ性食品であること、
つまり酸性である肉料理を食べた後
アルカリ性食品のコーヒーを飲むことにより中和され
バランスが取れると言うのだ。
はたして昔の人は、そんなことを考えながら食後にコーヒーを飲んでいたのだろうか。
いずれにせよコーヒーに含まれているカフェインは、
消化を助け、肥満予防に役立ち、
持久力を高める大変有難い飲み物なのだ。
(2001年1月)

コーヒーは、
ブレンドに始まりブレンドで終わる

通の間では言われているようだ。
無論ストレートコーヒーに魅力を感じ、
愛飲を続けている人も多いのも事実ではあるが、
殆どのコーヒー通は、ブレンドからストレートコーヒー
そしてブレンドと戻っているようである。
 では
なぜブレンドをするのか
様々な性格を持っている豆をブレンドすることにより、
より深みのある味を引き出すためである。
例えば、特有の苦みを持つコーヒーが、
他の豆と混ざり合うことにより深みのある苦みに変わったり、
それだけでは酸味の強烈すぎた豆が、
ブレンドすることにより豊かなコクとして変貌したりするのである。
 1〜5種類の豆を組み合わせることにより
独特の味を無限に作り出すコーヒーとは、
やはり神秘的な飲み物ではないか。
(2000年12月)

18世紀世界最大のコーヒー産出国
ブラジル(当時ポルトガル領)には、
『コーヒーの木』は1本も無かった。

当時の生産国では、
その国の重要な財産で国外の持ち出しは死刑に価する犯罪であったらしい。
 ある日、フランス領ギアナの港に2隻のポルトガルの軍艦が表敬訪問に訪れたおり、
ギアナの総督婦人とポルトガルの中佐のあいだに恋心が芽生えてしまったという。
無論別れは無常にもやって来た。
そこで、涙の別れのときに手渡した花束の中に、
赤い実の付いたコーヒーの枝が入っていたという言い伝えがある。
そのせいか、ブラジルのコーヒーは幾分ほろ苦い感がするのは気のせいか。  
(2000年11月)

コーヒーを最初に口にした日本人は、
オランダ人と接触していた通訳や遊女達と言われている。
 恐らくその時代の日本人にしてみれば、
コーヒーなどは異人の飲む気味の悪いどす黒い液体で、
いざ飲むとなると相当の覚悟と勇気が必要だっただろう。
「紅毛船にてカフヒィというものを勧む。
豆を黒く炒りて粉にし、白糖を和したるものなり、
焦げ臭くて味うるにたえず」
と長崎を訪れた粋人が「長崎見聞」の中に
コーヒーの初体験の感想をこう書き残している。
 当時は元禄時代。
いったいどんな顔をしてコーヒーを飲んでいたのか
想像しただけで笑いがこぼれてしまうのは私だけだろうか?
(2000年10月)

ウィーンとカフェの関係
 7世紀末オスマン・トルコ軍がウィーンをたが、
オーストリア軍に撃退されたトルコ軍は、
多量のコーヒー豆をウィーンに放置していったそうです。
 当時オーストリアの情報員だったコルシツスキーという人物が、
トルコ軍の戦利品の中からコーヒー豆を見つけ出して、
トルコ軍がウィーンを攻撃するとの情報をいち早く流したため
トルコ軍を撃退できたのです。
彼はその時の手柄として、
カフェを営業する許可を得たとの定説があり、
そのことがカフェの発祥地は、
ウィーンと伝えられている理由だそうです。
 ウィーンを訪ねるとそのカフェの多さに目を見張らされます。
その数なんと1500店。
中には120年も続いている店もあるというから驚いてしまいます。
ウィーンに訪問する機会があれば、
コーヒーの香り漂うカフェにぜひ立ち寄ってみては……。
(2000年9月)

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